税理士紹介Q&A

バリアフリー改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)

[平成21年4月1日現在法令等]


1 概要

 バリアフリー改修工事をした場合の住宅特定改修特別税額控除とは、一定の居住者が、自己が所有し、自己の居住の用に供する家屋について高齢者等居 住改修工事等(以下「バリアフリー改修工事」といいます。)を行った場合において、当該家屋を平成21年4月1日から平成22年12月31日までの間にそ の者の居住の用に供したときに、一定の要件の下で、そのバリアフリー改修工事に要した費用の額とそのバリアフリー改修工事の標準的な費用の額のいずれか少 ない金額(最高200万円)の10%に相当する金額をその年分の所得税額から控除するものです。
なお、この税額控除は、原則として平成21年分でこの税額控除を適用した場合は、平成22年分において適用できません。
また、このバリアフリー改修工事について借入金等を有しており、住宅借入金等特別控除又は特定増改築等住宅借入金等特別控除の適用要件にも該当している方は、これらの控除のいずれか一つの選択適用となります。


2 バリアフリー改修工事をした場合の住宅特定改修特別税額控除の適用要件

 バリアフリー改修工事を行った場合で、住宅特定改修特別税額控除の適用を受けることができるのは、次のすべての要件に該当するときです。


  • (1) バリアフリー改修工事の日から6か月以内に居住の用に供していること。
    なお、居住の用に供する住宅を二つ以上所有する場合には、主として居住の用に供する一つの住宅に限られます。
  • (2) この税額控除を受ける年分の合計所得金額が、3千万円以下であること。
  • (3) バリアフリー改修工事を行う者が、次のいずれかに該当する居住者であること。
    • イ 50歳以上の者
    • ロ 介護保険法に規定する要介護又は要支援の認定を受けている者
    • ハ 所得税法上の障害者である者
    • ニ 65歳以上の親族又は上記ロ又はハに該当する親族のいずれかと同居している者
      (注)50歳、65歳及び同居の判定は、居住年の12月31日(年の途中で死亡した場合には死亡の時)の現況によります。
  • (4) 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合させるための修繕又は模様替えで、次のいずれかに該当するバリアフリー改修工事であること。
    • イ 介助用の車いすで容易に移動するために通路又は出入口の幅を拡張する工事
    • ロ 階段の設置(既存の階段の撤去を伴うものに限る。)又は改良によりその勾配を緩和する工事
    • ハ 浴室を改良する工事であって、次のいずれかに該当するもの
      • (イ) 入浴又はその介助を容易に行うために浴室の床面積を増加させる工事
      • (ロ) 浴槽をまたぎ高さの低いものに取り替える工事
      • (ハ) 固定式の移乗台、踏み台その他の高齢者等の浴室の出入りを容易にする設備を設置する工事
      • (ニ) 高齢者等の身体の洗浄を容易にする水栓器具を設置し又は同器具に取り替える工事
    • ニ 便所を改良する工事であって、次のいずれかに該当するもの
      • (イ) 排泄又はその介助を容易に行うために便所の床面積を増加させる工事
      • (ロ) 便器を座便式のものに取り替える工事
      • (ハ) 座便式の便器の座高を高くする工事
    • ホ 便所、浴室、脱衣室その他の居室及び玄関並びにこれらを結ぶ経路に手すりを取り付ける工事
    • へ 便所、浴室、脱衣室その他の居室及び玄関並びにこれらを結ぶ経路の床の段差を解消する工事(勝手口その他屋外に面する開口の出入口及び上がりかまち並びに浴室の出入口にあっては、段差を小さくする工事を含みます。)
    • ト 出入口の戸を改良する工事であって、次のいずれかに該当するもの
      • (イ) 開戸を引戸、折戸等に取り替える工事
      • (ロ) 開戸のドアノブをレバーハンドル等に取り替える工事
      • (ハ) 戸に戸車その他の戸の開閉を容易にする器具を設置する工事
    • チ 便所、浴室、脱衣室その他の居室及び玄関並びにこれらを結ぶ経路の床の材料を滑りにくいものに取り替える工事
  • (5) 住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく登録住宅性能評価機関、建築基準法に基づく指定確認検査機関又は建築法に基づく建築事務所に所属する建築士が発行する増改築等工事証明書により証明されたバリアフリー工事であること。
  • (6) バリアフリー改修工事の費用の額(地方公共団体等から補助金等、介護保険法に規定する居宅介護住宅改修費又は介護予防住宅改修費の給付を受ける場合は、それらの金額を控除した後の額)が30万円を超えるものであること。
  • (7) 工事をした後の住宅の床面積が50平方メートル以上であり、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものであること。
    (注)この場合の床面積の判断は、次のとおりです。
    • 1 床面積は、登記簿に表示されている床面積により判断します。
    • 2 マンションの場合は、階段や通路など共同で使用している部分については床面積に含めず、登記簿上の専有部分の床面積で判断します。
    • 3 店舗や事務所などと併用になっている住宅の場合は、店舗や事務所などの部分も含めた建物全体の床面積によって判断します。
    • 4 夫婦や親子などで共有する住宅の場合は、床面積に共有持分を乗じて判断するのではなく、ほかの人の共有持分を含めた建物全体の床面積によって判断します。
      しかし、マンションのように建物の一部を区分所有している住宅の場合は、その区分所有する区画の床面積によって判断します。
  • (8) その工事費用の2分の1以上の額が自己の居住用部分の工事費用であること。

3 住宅特定改修特別税額控除の控除額の計算方法

 住宅特定改修特別税額控除の控除額は、次のいずれか少ない金額(最高200万円)の10%です(算出された控除額のうち100円未満の端数金額は切り捨てます。)。


  • (1) バリアフリー改修工事に要した費用の額(地方公共団体等から補助金等、介護保険法に規定する居宅介護住宅改修費又は介護予防住宅改修費の給付を受ける場合は、それらの金額を控除した後の額)
  • (2) バリアフリー改修工事の標準的な工事費用の額
    • (注1) 同一居住年に、省エネ改修工事をした場合の住宅特定改修特別税額控除の適用を受ける場合には、控除額は合計で20万円(太陽光発電設備設置工事を行う場合は30万円)を限度とします。
    • (注2) 「バリアフリー改修工事に要した費用の額」及び「高齢者等居住改修工事等の標準的な費用の額」は、増改築等工事証明書において確認することができます。
    • (注3) バリアフリー改修工事の標準的な費用の額とは、バリアフリー改修工事の種類ごとに単位当たりの標準的な工事費用の額として定められた金額に、そのバリアフリー改修工事を行った床面積等を乗じて計算した金額をいいます。

4 住宅特定改修特別税額控除の適用を受けるための手続

 住宅特定改修特別税額控除の適用を受けるためには、必要事項を記載した確定申告書に、次に掲げる書類を添付して、納税地(原則として住所地)の所轄税務署長に提出する必要があります。


  • (1) 住宅特定改修特別税額控除額の計算明細書
  • (2) 住民票の写し(要介護認定若しくは要支援認定を受けている者、障害者に該当する者又は65歳以上の親族と同居している者の場合は、その同居する親族についても表示されているもの)
  • (3) 増改築等工事証明書
  • (4) 家屋の登記事項証明書など家屋の床面積が50平方メートル以上であることを明らかにする書類
  • (5) 工事請負契約書の写しなど改修工事の年月日及びその費用の額を明らかにする書類
  • (6) 補助金等、居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の給付を受けている場合は、その額を明らかにする書類
  • (7) 介護保険の被保険者証の写し(要介護認定者、要支援認定者又はこれらの者と同居する親族がバリアフリー改修工事を行った場合に限ります。)
  • (8) 給与所得者の場合は、給与所得の源泉徴収票

5 注意事項

 バリアフリー改修工事をした方で、住宅借入金等特別控除や特定増改築等住宅借入金等特別控除の適用要件にも該当している方は、これらの控除のいずれか一つの選択適用となります。
この選択により、住宅特定改修特別税額控除を適用して確定申告書を提出した場合には、その後においても、その選択し適用した住宅特定改修特別税額控除を適用することになり、選択替えはできませんのでご注意ください。
なお、住宅特定改修特別税額控除を適用しなかった場合も同様です。


(措法41の19の3、措令26の28の5)