税理士紹介Q&A

退職金を受け取ったとき(退職所得)

[平成21年4月1日現在法令等]


1 退職所得とは

 退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当などの所得をいい、社会保険制度などにより退職に基因して支給される一時金、適格退職年金契約に基づいて生命保険会社又は信託会社から受ける退職一時金なども退職所得とみなされます。
また、労動基準法第20条の規定により支払われる解雇予告手当や賃金の確保等に関する法律第7条の規定により退職勤労者が弁済を受ける未払賃金も退職所得に該当します。


2 所得の計算方法

 退職所得の金額は、次のように計算します。


(収入金額(源泉徴収される前の金額)-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額


3 退職所得控除額の計算方法

 退職所得控除額は、次のように計算します。


退職所得控除額の計算の表
勤続年数(=A) 退職所得控除額
20年以下 40万円×A
(80万円に満たない場合には、80万円)
20年超 800万円+70万円×(A-20年)

(注)1 障害者になったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の方法により計算した額に、100万円を加えた金額となります。


2 前年以前に退職所得を受け取ったことがあるとき又は同一年中に2か所以上から退職金を受け取るときなどは、控除額の計算が異なることがあります。


  • (例)1 勤続年数が10年2ヶ月の人の場合
    • (1) 勤続年数は11年になります。
      (端数の2ヶ月は1年に切上げ)
    • (2) 40万円×(勤続年数)=40万円×11年=440万円
      この場合の、退職所得控除額は440万円になります。
  • (例)2 勤続年数が30年の人の場合
    • (1) 勤続年数は30年です。
    • (2) 800万円+70万円×(勤続年数-20年)=800万円+70万円×10年=1,500万円
      この場合の退職所得控除額は1,500万円になります。

4 税額の計算方法

 退職所得は、原則として他の所得と分離して所得税額を計算します。
なお、退職手当等の支払の際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出している人の場合は、退職手当等の支払者が所得税額を計算し、その退職手当等の支払の際、所得税の源泉徴収が行われるため、原則として確定申告は必要ありません。
一方、「退職所得の受給に関する申告書」の提出がなかった人の場合は、退職手当等の支払金額の20%が源泉徴収されますが、この税額の精算は、退職所得の受給者本人が確定申告することにより行うことになります。


(所法30、31、120、121、122、199、201~203、所令72、措法29の6、所基通30-5)