税理士紹介Q&A

先物取引に係る雑所得等の課税の特例

[平成21年4月1日現在法令等]


1 制度の概要

 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者が、次の2に掲げる先物取引又は有価証券の取得(以下「先物取引」といいます)をし、かつ、その取引 に係る決済又は有価証券に表示される権利の行使、放棄若しくは有価証券の譲渡(商品先物取引による商品の受渡し、有価証券先物取引等による有価証券の受渡 し及び金融先物取引による通貨等の受渡しが行われることとなるものを除きます。以下、「差金等決済」といいます。)をした場合には、その先物取引に係る事 業所得の金額及び雑所得の金額、譲渡所得の金額の合計額(以下、この合計額を「先物取引に係る雑所得等の金額」といいます。)については、他の所得と区分 して、所得税15%(地方税5%)の税率による申告分離課税が行われます。


2 適用対象となる先物取引の範囲

 先物取引に係る雑所得等の課税の特例の適用対象となる先物取引の範囲は、次のとおりです。


(1) 平成13年4月1日以後に行う商品先物取引(商品取引所法第2条第8項又は同条第10第1号ホに規定する先物取引)


(2) 金融商品取引法第2条第21項第1号から第3号までに規定する取引(同項に規定する市場デリバティブ取引に該当するものに限ります。)で、次に該当する取引


イ 平成16年1月1日以後に行う証券取引法等の一部を改正する法律(平成18年法律第65号)第3条の規定によ る改正前の証券取引法第2条第20項((有価証券先物取引))、同条第21項((有価証券指数等先物取引))及び同条第22項((有価証券オプション取 引))に該当するもの


ロ 平成17年7月1日以後に行う証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第66号)第1条の規定による廃止前の金融先物取引法第2条第2項に規定する取引所金融先物取引に該当するもの


ハ 証券取引法等の一部を改正する法律(平成18年法律第65号)の施行日(平成19年9月30日)以後に行う金融商品取引法第2条第21項第1号から第3号までに規定する取引


(3) 金融商品取引法第2条第1項第19号に規定する有価証券(同条第16項に規定する金融商品取引所に上場されているもので、同条第22項第4号に規定する権利を表示するものに限ります。)を取得し、平成22年1月1日以後に行う当該有価証券の差金等決済
なお、当該有価証券の譲渡については、金融商品取引業者(同条第9号に規定する金融商品取引業者をいいます。以下同じです)への売委託により行う譲渡又は金融商品取引業者に対する譲渡に限ります。


3 先物取引に係る雑所得等の金額の計算上、損失が生じた場合

 先物取引に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、それぞれ他方の所得の金額から控除することができます。
しかし、この控除を行った後にも残存する損失の金額(すなわち、「先物取引に係る雑所得等の金額」の計算上生じた損失の金額)は、他の所得の金額と損益通算することはできません。


4 先物取引の差金決済に係る損失の繰越控除

 「先物取引に係る雑所得等の金額」の計算上生じた損失の金額は、一定の要件の下で、翌年以後3年間にわたり繰り越し、その繰り越された年の「先物 取引に係る雑所得等の金額」を限度として、一定の方法により、「先物取引の雑所得等の金額」の計算上差し引くことができます。


5 申告手続

 「先物取引に係る雑所得等の金額」について確定申告をする場合には、確定申告書に「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を添付しなければなりません。


(措法41の14、41の15、措令26の23、措規19の7、平21所法改正法附則1)