税理士紹介Q&A

株式等の譲渡損失(赤字)の取扱い

[平成21年4月1日現在法令等]


1 株式等の譲渡による所得以外の所得からの控除等(損益通算)

 株式等に係る譲渡所得等の赤字の金額は、他の株式等に係る譲渡所得等の黒字の金額から控除しますが、その控除をしてもなお控除しきれない赤字の金額は、給与所得など他の各種所得の金額から差し引くことはできません。
ただし、平成21年分からは、上場株式等に係る配当等(一定の大口株主等が受けるものを除きます。)については、事業所得や給与所得などの総合課税の対象 となる所得に含めないで、7%(住民税とあわせて10%)の税率による分離課税の配当所得として申告することを選択できる特例が設けられており、上記に よっても控除しきれなかった株式等の譲渡損失の金額のうち上場株式等の譲渡損失の金額は、上場株式等に係る配当所得の金額(申告分離課税を選択したものに 限ります。以下同じです。)から控除することができます。この控除をするには確定申告が必要です。
なお、不動産所得など他の各種所得に係る損失の金額がある場合においては、その各種所得に係る損失の金額は株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から控除することはできません。
(注)上場株式等に係る配当所得についての申告分離課税の選択及び上場株式等の譲渡損失との損益通算は確定申告書に記載することにより行います。また、上記の7%の税率は、平成24年からは15%(住民税とあわせて20%)とされています。


2 上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除

 上場株式等の譲渡損失の金額については、一定の要件を満たす場合に限りその譲渡損失の金額が生じた年の翌年以後3年間にわたって株式等の譲渡による所得の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除できます。
この控除をするには、確定申告が必要です。


3 特定中小会社の発行株式に係る譲渡損失の繰越控除

 譲渡損失の金額のうちに、特定中小会社の発行した株式で払込みにより取得したもの(税制適格ストックオプションの行使により取得したものを除きま す。)を適用期間内に譲渡(親族等への譲渡等は除きます。)したことにより生じた一定の損失の金額がある場合には、その損失の金額については、一定の要件 を満たす場合に限りその損失の生じた年の翌年以後3年間にわたって株式等の譲渡による所得の金額から繰越控除できます。
この控除をするには、確定申告が必要です。


(注)

1 特定中小会社とは、いわゆるエンジェル税制の対象となる株式を発行する会社のことで、一定の要件を満たす特定中小会社に該当することについて経済産業局長等が発行した確認書の交付を受けている株式会社をいいます。


2 適用期間とは、その特定中小会社の設立の日からその特定中小会社の発行した株式が上場等がされた日の前日までの期間をいいます。


(措法8の4、37の10、37の12の2、37の13、37の13の2、措令25の8、25の12の2、平20改正法附則32、47)