中小企業会計を導入するメリットとは?導入方法や注意点なども紹介

中小企業会計を導入するメリットとは?導入方法や注意点なども紹介

中小企業においては、経理や会計を専任で行う担当者が不在であることも散見されます。会計業務を適切に行うことは、中小企業にとっても非常に重要な課題です。

しかし日々の業務が忙しく、なかなかリソースをねん出できないのが現状でしょう。そのような中小企業向けに作られた会計ルールが、中小企業会計です。

ここでは、中小企業会計の導入方法や注意点なども踏まえ、中小企業が導入するメリットについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

中小企業会計とは

中小企業会計とは、経理人員が不足しているなど、経理・会計業務を実施するための体制が万全ではない中小企業の実態に即して作成された会計ルールです。中小企業会計を導入することによって、経理業務の改善といった効果が期待できます。

ここでは、中小企業会計がどのようなものなのか確認しておきましょう。

中小企業向け会計ルールの種類は2つ

中小企業向けの会計ルールは、大きく中小会計指針と中小会計要領の2種類に分類されます。

どちらの会計ルールの制定にも、公的機関が関わっており、法的拘束力のない規範やガイドラインとしての扱いについては共通している点が特徴です。

1.中小会計要領

中小企業会計における中小会計要領とは、経理の人材が不足している中小企業が決算関連の書類が作成しやすくなる会計ルールです。自社の財務情報を活用することによって、経営力や資金調達力を強化できるよう定められています。

つまり中小企業の実態に即し、簡単に利用できるよう策定された会計ルールだといえるでしょう。中小企業庁によると、中小企業会計要領は、次のような中小企業の実態を考えてつくられているそうです。

・経理人員が少なく、高度な会計処理に対応できる十分な能力や経理体制を持っていない
・財務情報を活用して自社の経営力や資金調達力を強化したい
・決算関連書類を効率的に作成したい

中小会計要領は経理人員が少なく、高度な会計処理に対応できる十分な能力や経理体制を持っていない場合に適しているでしょう。

参考:中小企業庁/中小会計要領について

2.中小会計指針

中小会計指針は国際会計基準の影響を受けた大企業向けの会計基準がベースとなっているため、一定水準以上の決算書類を作成できる点が特徴です。

中小企業の会計処理を簡便化することが目的であり、以下のような特徴があります。

・原則として資産を取得価額で計上する必要があり、時価評価は行わない(売買目的の有価証券がある場合は除く)
・法人税法によって規定された会計処理を鑑みて、会計と税務における処理の差異を調整する税効果会計の規定はない
・国際会計基準の影響を受けないため、改正対応に留意しなくてもよい

中小企業における会計業務の重要性

企業の財務内容を明らかにし、経営状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることが、中小企業において会計業務が重要である理由です。また、会計処理を行うことにより、経営者は自社の経営状況を正確に把握し、経営戦略の立案や改善点の把握ができるようになります。

さらに中小企業会計は、税務署への申告書類作成や税金の納付など、法的な義務を果たすためにも必要です。

中小企業会計の実施によって得られるメリット

中小企業会計を実施することによって、企業はいくつかのメリットが得られます。ここでは、中小企業会計指針、および中小企業会計要領におけるメリットを、それぞれご紹介します。

中小企業会計指針によって得られる中小企業のメリット

中小企業会計指針によって企業が得られるメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

・決算書の信頼性
・透明性が向上する
・資金調達が有利になる
・経営分析がきちんとできる

中小企業会計指針を導入することにより、原価管理をしっかり行うことが可能となり、大幅なコスト削減ができるようになったり、社員のコスト削減意識が向上したりするメリットが得られます。また、月次試算表や部門別採算を毎月、従業員と共有することによって、経営改善につながる効果が期待できるでしょう。

さらに、中小企業会計指針を適用することにより、金融機関からの融資条件が有利になる場合もあります。

中小企業会計要領によって得られる中小企業のメリット

企業が中小企業会計要領に即して、会計業務を実施するメリットは以下の通りです。

・融資制度の利用が可能
・決算書の信頼性
・透明性の向上が期待できる
・経営改善

中小企業会計要領は、中小企業の実態を考慮して作られた会計ルールのため、中小企業が適切に利用することによってさまざまな支援を受けられることがあります。

例えば日本政策金融公庫は、金融面の支援策として中小企業会計要領を利用しています。利用を目指す中小企業に対する融資制度を用意しているため、有効活用したいところでしょう。また中小企業会計要領を完全に適用している、もしくは適用する予定といった要件を満たすことにより、基準金利よりも0.4%低い優遇金利が適用されることもあります。

決算書の信頼性・透明性の向上が期待できることも、中小会計要領を採用し適切に利用するメリットの1つです。原価管理をしっかり行うことが可能となり、大幅なコスト削減ができる場合もあります。さらに、月次試算表や部門別採算を毎月、従業員と共有することによって、経営改善の効果も期待できるでしょう。

中小企業会計の導入方法

中小企業会計を導入するためには、中小企業庁が定めるガイドラインに準じて、会計ソフトの準備などが必要です。ここでは、中小企業会計の導入方法をご紹介します。

中小企業会計指針を導入する方法

中小企業会計指針の導入方法については、中小企業が自ら導入することが一般的です。

ただし中小企業会計指針は、税務申告書類にも利用されるため、税理士など専門家に相談することをおすすめします。

中小企業会計指針の導入にあたっては、以下のようなステップが必要です。

・中小企業会計指針を理解する
・会社の実態に合わせて、中小企業会計指針を適用する
・会計ソフトを導入する
・会計ソフトに中小企業会計指針を設定する

なお会計ソフトの詳細については、以下の記事で解説しているのであわせてご確認ください。

会計ソフトとは?メリット・デメリットやサービス事例を紹介

中小企業会計要領を導入する方法

中小企業会計要領の導入する方法については、以下のような手順が必要です。

・中小企業会計要領に基づく財務諸表の作成
・財務諸表の監査
・財務諸表の開示

なお、中小企業会計要領の導入方法については、中小企業庁のホームページに詳しく記載されているので確認しておきましょう。

中小企業会計要領は税務申告書類にも利用されるため、詳細については税理士に相談することをおすすめします。

参考:国税庁/経営力・資金長たる力強化を目指す中小企業のための「中小会計要領」の手引き

中小企業会計を導入するときの注意点

中小企業会計要領に基づく財務諸表の作成には、専門的な知識が必要となるため、経理担当者のスキルアップが必要です。また財務諸表の監査には、公認会計士などの専門家が必要となるため、費用がかかることもあります。さらに、財務諸表の開示には、法律で定められた開示基準を満たさなくてはいけません。

以上のような注意点があるため、中小企業会計要領を導入する際には、事前に十分な準備を行うことが重要です。ただし、中小企業会計要領を導入することによって得られるメリットもあるため、その点も把握しておく必要があります。

中小企業会計の導入を税理士に相談するメリット

中小企業会計要領に基づく財務諸表の作成には、専門的な知識が必要となるため、税理士のアドバイスを受けることによって、正確な財務諸表を作成しやすくなります。税理士は、財務諸表の監査にも対応しているため、財務諸表の作成から監査まで一貫してサポートしてもらえる点がメリットです。

また税理士は、中小企業会計要領に関する知識や経験が豊富であるため、導入にあたってのアドバイスや支援を受けられます。以上のようなメリットがあるため、中小企業会計を導入する際には、税理士に相談するのがおすすめです。

実際には、月々の顧問契約で実施する業務内において、中小企業会計に関するサポートを行なってくれるケースが多いでしょう。そのため、単発での相談に対応できるかどうかについては、事務所ごとに確認しておくと安心です。

中小企業会計を有効活用するために税理士へ相談を!

大企業とは違い、経理部門や専任の担当者が不在であることも多い中小企業は、中小企業経営を有効活用するべきです。導入によって、さまざまなメリットが得られるため、税理士などに相談して、早めに実施するのが得策だといえるでしょう。

なお税理士を探す場合には、税理士紹介ドットコムの活用がおすすめです。

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この記事の著者

ラチーコ

大手会計ソフトメーカーの記事執筆、原稿ディレクション業務を担当しています。

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